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葬儀保険「千の風」のコラムのページをご覧いただきありがとうございます。
近年、終活の一環として「生前戒名」を授かる方が増えています。本来は死後に授かりますが、生前に授かることでさまざまなメリットがあるのです。
本記事では、生前戒名のメリットや注意点などを解説します。
目次
生前戒名とは、生きている間に仏教徒としての戒名を授かることを指します。
戒名は、亡くなったあとに仏弟子として生まれ変わるための名前であり、仏教徒としての新たな人生の始まりを表すものです。
また、仏教では生前に葬儀や供養の準備をすることは縁起のよいものとされており、生前戒名もこれにあたるためより多くの功徳を得られると考えられています。
そのため、戒名は生きている間に授かるのが本来の形でしたが、江戸時代以降の日本では亡くなってから授かるのが一般的になりました。
生前戒名は仏教において高い徳を得られるものであるとわかりましたが、生前戒名を授かる必要性があるのか疑問に思う方もいるでしょう。
実は、生前戒名を授かることは本人だけでなく家族にとってもメリットがあるのです。
生前戒名には寺院側にもメリットがあるため、費用を抑えられる場合があります。
そのメリットとは、寺院と檀家の関係を築く、いわゆる檀家を獲得できるからです。
また、亡くなったあとに戒名を決めるよりも、生前に決めておくほうが寺院側の手間が省けるという事情もあります。
生前戒名を授かる場合は、階級を表す位号や故人の功徳や人柄を表す文字などを自分で選ぶことができます。
つまり、亡くなったあとに戒名を決める場合よりも希望がとおりやすいのです。
存命のうちに葬儀供養を用意することは、仏教上では縁起が良く、死後に用意するよりも7倍の功徳があるとされています。
生前に位牌を作る際は戒名の文字の色を朱色にする決まりがあります。朱色は不老長寿の象徴的な色とされ、生きているうちに準備するため、長生きするように願いを込めるという意味で朱色を使うとされています。
戒名を授かる際は、一般的には通夜の前までに僧侶へ依頼しなければなりません。
遺族は、通夜や葬儀の準備に加えて友人知人への連絡など、多くの役目をこなす必要があります。
そんななか、適切な戒名を選ぶことは大きな負担となることがあるのです。
また、戒名にかかる費用は数十万円にもなりますが、生前戒名を授かることでこの費用を遺族に負担させずに済みます。
さまざまなメリットがある生前戒名ですが、授かるためにはいくつかの選択肢があります。
ここからは、生前戒名を授かる3つの方法を見てみましょう。
ご先祖の代からお世話になっている菩提寺がある場合は、そちらで生前戒名を授けてもらえるか相談しましょう。
事前に相談しておけば、大抵は生前戒名をいただけるはずです。
希望する階級や入れたい文字を決めておくと、話をスムーズに進められます。
菩提寺がない場合は、近隣の寺院の檀家になる方法があります。
戒名は、基本的には檀家になっていなければ授けてもらえないことがほとんどです。
今後、葬儀や納骨、法要を依頼することや管理費を納めることを想定したうえで、生前戒名を授かる寺院を探しましょう。
生前戒名を授かりたいけれど、檀家になることは考えていないという方もいるでしょう。
その場合は、「戒名授与サービス」の利用をおすすめします。
戒名授与サービスとは、一部の寺院や僧侶派遣会社などから戒名を授けてもらえるサービスです。
一般的な生前戒名よりも安価で、後払いやクレジットカード決済に対応している場合があります。
寺院に戒名を依頼すると、お布施や懇志と呼ばれる費用が必要です。
前述したとおり、生前戒名は死後に戒名を授かる場合よりも安価になることがあります。
ここからは、一般的な金額がどのようになっているのかを見てみましょう。
戒名には信仰の厚さによる階級「位号」があり、高位になるにつれて費用も高額になります。
死後に授かる場合の一般的な費用は以下のとおりです。
●信士・信女:20~50万円
●居士・大姉:50~80万円
●院信士・院信女:80~100万円以上
●院居士・院大姉:100万円~
生前戒名を授かる場合は、上記の1/2〜1/4程度となっています。
また、宗派によっても費用に差があります。
浄土宗や天台宗、曹洞宗、臨済宗、真言宗ではもっとも安価な戒名で15〜20万円ほど、日蓮宗では15万円ほどです。
浄土真宗はほかの宗派よりも費用が抑えられており、10万円程度から生前戒名を授かることができます。
生前戒名で使われる漢字にはそれぞれ意味があり、代表的な漢字には下記のものがあります。
●院:故人の功績や社会的地位を称える
●信:仏教を信じる気持ち
●光:智慧の光
●清:清らかな心
●蓮:仏教の聖なる花のことをいい、故人の清らかさを示す
●寿:長寿
●徳:徳を積む
これらの漢字と戒名を授かる方の名前を組み合わせて、2〜3文字で作られます。
戒名の付け方は、宗派によって異なります。
ここからは、代表的な宗派の戒名の付け方を見てみましょう。
浄土宗の戒名は一般的に2文字で構成されます。
1文字目は、亡くなった方の名前の一文字を使うことが大半です。
2文字目は、浄土宗特有の言葉である「信」「光」「清」などを組み合わせます。
この2文字に院号・道号・誉号・位号となる漢字が加わり、総文字数は7〜13文字となります。
日蓮宗の戒名(法号)は、2文字で構成されることが一般的です。
1文字目は、故人の名前の1文字目を使用します。
2文字目は、日蓮宗の教えを表す言葉や功徳を表す言葉などを組み合わせます。
上記に院号・道号・位号が加わり、総文字数は7~9文字となります。
天台宗の戒名(法号)は、2~3文字で構成されることが一般的です。
故人の名前の1文字目と天台宗の教えを表す言葉、功徳を表す言葉などを組み合わせます。
全体の構成は日蓮宗と同様で、総文字数は7~9文字です。
曹洞宗・臨済宗の戒名(法号)は、2文字で構成されることが大半です。
1文字目は故人の名前の1文字目を、2文字目は曹洞宗・臨済宗の教えを表す言葉や功徳を表す言葉などを組み合わせます。
全体の構成は日蓮宗や天台宗と同様で、総文字数は7~9文字です。
真言宗の戒名(法名)は、2~3文字で構成されることが一般的です。
故人の名前の1文字目と、真言宗の教えを表す言葉や功徳を表す言葉などを組み合わせます。
全体の構成や総文字数は、日蓮宗や天台宗などと同様になっています。
浄土真宗の戒名(法名)は、2~3文字で構成されることが一般的です。
故人の名前の1文字目と、浄土真宗の教えを表す言葉や功徳を表す言葉などが加わります。
これに院号・釋号・戒名(法名)を加え、総文字数は6~7文字です。
生前戒名にはさまざまなメリットや授かる方法がありますが、気をつけておくべき点がいくつかあります。
授かったあとでトラブルにならないよう、次に解説する3つの注意点を把握しておきましょう。
菩提寺がある方は、必ず菩提寺から生前戒名を授かるようにしてください。
ほかの寺院で生前戒名を授かると、のちに菩提寺が葬儀をおこなってくれなかったり納骨を許可してくれなかったりする可能性があります。
事情があって菩提寺から戒名を授かることができないのであれば、必ず事前に相談しましょう。
生前戒名を授かったことを親族が把握していないと、亡くなったあとに戒名を依頼してしまうかもしれません。
特に、菩提寺がない場合は二重取得の可能性が高くなります。
費用が無駄になる、希望した戒名が使用されないなどのトラブルにつながってしまうので親族には必ず相談しておきましょう。
菩提寺がない場合は、自身で寺院を探す必要があります。
インターネットで寺院を探すこともできますが、実際に寺院を訪れて話を聞いてみるとよいでしょう。
生前戒名を授かることは、さまざまなメリットがあります。
亡くなったあとに戒名を授かるよりも費用を抑えることができ、希望する戒名をもらえる可能性も高くなるでしょう。
生前戒名を授かることを検討している場合は、早めに菩提寺に相談することをおすすめします。
生前に自分の死と向き合うことは、大切なことです。その際に葬儀のことも考えておくとよいでしょう。
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