生前整理の進め方は?やることリストや整理のポイントを解説

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生前整理とは自分が亡くなったあとのことを考え、元気なうちに身の回りの整理をすることです。

本記事では、生前整理をおこなうメリットやデメリット、生前整理の進め方やポイントを解説します。

生前整理とは?

生前整理とは体力や判断力・決断力などがあるうちに、身の回りのものを整理・処分することです。

整理の対象は銀行の預貯金や不動産、貴金属などの財産だけではなく、写真や洋服などの思い出の品も含まれます。

きちんと整理することでこれまでの人生を振り返り、今後どのように生きていきたいのか考えるきっかけになるでしょう。

生前整理と遺品整理の違い

生前整理は本人が直接財産や持ち物の状況を確認し、生きている間にきちんと整理することです。

不用品は処分し必要なものは保管しますが、手元に残すものについて事前に家族へ説明しておくとお互いに安心できます。

遺品整理は本人が亡くなったあとに、遺族が遺品を整理して部屋を片付けることです。遺品のなかには財産や貴重品も含まれているため、簡単に処分できないこともあります。

生前整理をおこなうメリット

遺族の負担を軽減できる

元気なうちに自分の身の回りの整理が済んでいれば、家族の負担を多少軽減できるでしょう。

親族が亡くなったあと部屋や自宅を確認すると「こんなことに」と驚くケースがあります。

大量の衣類や布団、山積みの段ボール、郵便物や各種書類が無造作に置かれているなどの現実を見ると、溜め息が出るかもしれません。

大量の荷物を確認し仕分け、必要なものや財産・貴重品を見分けるためには体力と時間がかかります。

もし亡くなる前に整理しておけば、遺族に負担をかける心配はありません。

気持ちが整理できる

生前整理で思い出の品や愛用の品などを確認していると思い出がよみがえり、人生を振り返るきっかけになります。

生前整理を機に人生を振り返り、持ち続けた夢や希望、叶わなかったことなどを思い出せば今後の人生の指標になるでしょう。

また生前に持ち物を整理しておけば、亡くなったあとに遺族に負担をかけてしまう不安が軽減されるでしょう。

相続トラブル防止になる

相続トラブルの原因は、故人の財産をしっかり把握できないことで起こります。
「故人にはまだ財産があるのではないか?ほかの親族が勝手に財産を横取りしているのでは?」などの疑いからトラブルに発展することもあるでしょう。

生前整理で資産をきちんとまとめ、一覧表などを作っておくと相続トラブル防止になります。

生前整理のデメリット

費用が発生する場合がある

大きな家具や家電、大量の衣類や食器など一人で処分できないものもあるでしょう。このとき生前整理(不用品の引き取り)を業者に依頼する場合は費用が発生します。

作業員1〜2名で約3時間程度の作業では3〜8万円が相場となり、作業員の数や時間が長くなるほど高額になります。

時間と労力が必要

長年積み重なった身の回りの持ち物をすぐに整理することは困難です。気力はもちろん体力も必要なため、基本的に数日~数週間、場合によっては数ヵ月にわたる可能性もあります。

時間と労力がかかるため、元気なうちから生前整理に取りかかるとよいでしょう。

生前整理のやることリスト

物品整理

物品整理で実施することを「物品整理のやることリスト」として書き出すとよいでしょう。例えば衣類や写真、書籍など片づけたいものをリストアップし、自分のペースで整理していきます。

実際に仕分けるときは「必要な物」と「不要な物」に分けて整理するとよいでしょう。どうしても迷ってしまうときは半年ほど冷却期間を置き、使わなかったものは整理するのがおすすめです。

財産整理

財産整理でも物品整理同様「財産整理のやることリスト」をリストアップするとよいでしょう。通帳や印鑑、権利書や貴金属などの貴重品や、死後遺族が必要になるものはまとめて一か所に保管しておくと安心です。

ほかにもネット銀行のアカウントやデジタル遺産なども財産整理の対象になります。

デジタル機器やデータの整理

パソコンやスマートフォンのデータやアカウント情報も生前整理の対象になります。遺族がパソコンやアプリにログインできるようログイン情報を管理したり、見られたくないデータは事前に削除する、ロックするなどの対策が必要です。

特に銀行の口座や電子マネーは個人の資産に関するものなので、慎重に取り扱いましょう。

遺言書の作成

確実に遺言を実現させるためには「公正証書遺言」を作成するのが一番です。法律の専門家(公証人)に相談しながら、本人の気持ちを汲みながら遺言書を作成します。

法律に則った書式で作成するため記載不備による無効がなく、公証役場で保管されるため改ざんや隠ぺいのリスクがありません。
遺言を確実に残す方法としておすすめです。

生前整理をおこなうときのポイント

エンディングノート・財産目録を作成する

生前整理ではエンディングノートを活用すると必要な情報をわかりやすくまとめることができます。不動産や預金、会員権や証券口座など財産整理に必要な情報はもちろん、借金も負の遺産として記録してください。

遺族が隠れ借金を知らないために、後日トラブルになるケースもあります。ただしエンディングノートは法的効力を持たないため、遺言書の代わりにはなりません。

家族と一緒に生前整理をおこなう

家族と一緒に生前整理をおこなうとコミュニケーションの場にもなり、持ち物を家族に譲る、処分するなどの決断がしやすくなります。

また相続にまつわる話もできるため遺産相続をスムーズに進めることができ、死後の希望も家族にきちんと伝えておけます。

思い出の品物の保管方法を考える

処分しにくいのが思い出の品物です。どうしても捨てられないものはそのまま残しておく方法がありますが、不必要なら写真を撮って現物を処分することもできます。

ポジティブな気持ちで取り組む

生前整理は、「死へ備える」というネガティブなイメージがありますが、身の回りを整理することでこれまでの人生を振り返り、自分を見つめ直すことができます。

また身辺を整理することによって、これからの自分の人生を考えるきっかけにもなりますので、前向きに取り組むことをおすすめします。

無理のない範囲で計画的に進める

長い人生で手元に残った品物の量は膨大になります。1日ですべて片付くことはほとんどありません。

もし短時間で作業を終えようとすると最後は疲れ果て、現物を確認せずに全部処分したくなるかもしれません。
そのようなことのないよう、無理のない計画を立てて確実に進めることが大切です。

生前整理を始めるのによいタイミング

生前整理はいつ始めてもよい

生前整理に最適なタイミングはありませんが、体力のある40~60代に始めるとよいでしょう。
定年を迎えたら、身の回りの整理を始めるイメージを持つ方もいるかもしれません。

ただ、あと回しにするとそのときに健康を維持しているとは限りませんので、健康なうちに生前整理を始めることをおすすめします。

子どもが実家を出たあと

子どもが就職や結婚で実家を出ると、部屋が空くため自宅の整理整頓がしやすくなり、子育てに充てていた時間を生前整理にまわすことができます。

子供部屋に身の回りのものを一時的に保管でき、不用品などの仕分けがしやすくなるでしょう。

定年退職後

定年退職後は時間に余裕がうまれるため、生前整理を始めるのに最適です。じっくり時間をかけて身の回りのものを整理・処分できます。

整理に手間のかかるデジタル遺品も、まとまった時間があれば適切に対処しやすいでしょう。

生前整理後の不用品の処理方法

不用品は地域のクリーンセンターに持ち込んで廃棄するほか、フリーマーケットやリサイクルショップでの売却、家族や友人への生前贈与、不用品回収業者を利用しましょう。

業者を利用する場合は、相場よりも高い処分費を請求する悪徳業者に注意してください。あらかじめ業者の評判を聞く、インターネットで相場を調べるなどしておくと安心です。

まとめ

故人から遺品に対する情報が得られない遺品整理は、遺族にとって大きな負担になります。遺族のことを考え、生前に自分の周りを整理することは重要です。

また生前整理には葬儀費用の準備も含まれます。保険への加入、葬儀費用のための貯蓄などの対策をおすすめします。

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参考:「葬儀保険「千の風」について知りたい」