コラムColumn

《逮夜法要》|ベル少短 かわら版 VOL.41

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《逮夜法要》(たいやほうよう)

臨終から七日毎に法要が行われますが、その法要の前日の夜を逮夜と呼びます。

逮とは「及ぶ」ということですので、逮夜とは「次の日に及ぶ夜」という意味になり、夜通し故人のために追善供養を行った習慣の名残といわれています。

七日毎の前日だけではなく、命日や年忌日の前夜も逮夜で、この夜は故人の位牌を飾り僧侶に読経していただき、集まった人々に心づくしの接待をして故人の霊を慰めたものでした。

逮夜は大夜とも書く地方もあります。
また、四十九日の忌明けのことを岡山県の一部の地域では逮夜上げと言っています。

《三種の神器》(さんしゅのじんぎ)

神道が神殿を持ち、ご神体をその中にお祀りするようになったのは仏教の影響であるとされますが、社殿そのものは古墳時代に成立していたといわれます。

現在の神棚(社殿)には、千木(ちぎ)や堅魚木(かつおぎ)が付いていて、これは寺院建築との一線を画する様式であるとされています。

社殿の中にお祀りされますのは真榊につけられた三種の神器です。
三種の神器とは八咫鏡(やたのかがみ)・草薙剣(くさなぎのつるぎ)・八坂瓊勾玉{曲玉}(やさかにのまがたま)のことで、鏡・剣・勾玉は神社祭祀の中で特に重要なものです。

鏡は物を映すことから神秘性の高いものとされ、太陽の象徴でもあり、邪悪なものを跳ね返す神器としてお祀りされます。

伊勢神宮と宮中三殿の賢所(かしこどころ)には八咫鏡が祀られているそうです。

剣は人の命を奪うこともできる霊魂に関わる神器であり、邪を払う役目を担い勾玉は玉が魂(この場合はタマ)と同音同義であることから、命を象徴するものとされ、勾玉の湾曲は人の心臓を象徴しているともいわれています。