メニュー
公開日:
最終更新日:
葬儀保険「千の風」のコラムのページをご覧いただきありがとうございます。
家族葬を選ぶ方は年々増えています。
親しい方のみの場であっても参列者へ感謝の気持ちを伝える挨拶は必要です。
本記事では、家族葬の喪主挨拶について、挨拶のタイミングや例文、注意点などを解説します。
目次
家族葬にははっきりとした定義はありませんが、「家族」という言葉が付いていることから、一般的には家族や親族といった近親者だけで執りおこなう葬儀のことをいいます。
親族だけでなく、故人と生前親しくしていた友人も含めておこなうケースもあります。参列者が少なく小規模のため、ゆっくり故人とのお別れの時間が持て、落ち着いて故人を送れるのが特徴です。
また、参列者が少ないため費用も抑えられる傾向にあります。一般葬と同じくお通夜と葬儀・告別式の2日間おこなうなど、基本的な葬儀の流れは変わりません。
喪主とは、遺族を代表して葬儀を主催する方のことをいいます。
葬儀だけに限らず、葬儀後も故人の供養を中心になっておこないます。
故人の配偶者、もしくは子どもが喪主となるケースが多いでしょう。
喪主の代表的な役割は、葬儀の手配や内容を決め、葬儀を取り仕切ること、さらに遺族の代表として弔問客や僧侶への対応をすることなどが挙げられます。
参列者に対して挨拶することも喪主の重要な役割です。
家族葬であっても葬儀という儀式のため、形式に則って喪主の挨拶は必要です。
喪主の挨拶は故人の冥福を祈り、参列者に対して感謝の気持ちを伝える大切なものです。たとえ親しい間柄の近親者であっても、喪主として挨拶をおこなうのがマナーでしょう。
家族葬は親しい間柄の方のみの集まりのため、肩の力を抜いた挨拶で問題ありません。
ただし、参列者が同居している家族のみの場合など日常的に顔を合わせている家族のみの葬儀の場合では、改まって喪主挨拶をするのも不自然なため省略されることもあります。
葬儀は地域によって流れや内容が異なりますが、喪主挨拶も例外ではありません。
家族葬での喪主挨拶は、地域によってしきたりが異なるケースも多いため、事前に周りの方や葬儀社のスタッフに確認しておくとよいでしょう。
家族葬では、喪主による挨拶が必要なタイミングが主に5つあります。各タイミングでの挨拶の例文も合わせて紹介していきましょう。
お通夜では、僧侶の読経や参列者の焼香がすべて終わり、僧侶が退場したあとに喪主の挨拶をおこないます。
【例文】
本日はご多用のところ、亡き夫○○の通夜にご参列いただき、誠にありがとうございます。
おかげさまで、滞りなく通夜を終えることができました。生前にいただきました故人へのご厚情に対しまして、心より感謝申し上げます。
このあと、別室にてささやかな食事の席をご用意しております。お時間の許す方はぜひご参加下さり、故人を偲びながらお召し上がりくださればありがたく存じます。
なお、明日の葬儀・告別式は当斎場で○時よりおこないます。本日は誠にありがとうございました。
通夜後に通夜振る舞いがある場合は、開式と閉式時に喪主による挨拶をおこないます。
【例文(通夜振る舞い開式時)】
本日はご多用のところ、お越しいただきありがとうございます。
ささやかながらお食事をご用意いたしました。
故人のことを思い出しながら、お時間の許す限りごゆっくりおくつろぎください。
【例文(通夜振る舞い閉式時)】
皆様、本日はありがとうございました。
思い出話は尽きませんが、夜も更けて参りましたので、勝手ではございますがこれにてお開きとさせていただきます。
明日は○時より葬儀・告別式をおこないます。本日は遅くまでありがとうございました。
告別式では、出棺前に喪主挨拶をおこないます。家族葬の場合は全員で火葬場へ向かうことも多く、簡単な挨拶である場合がほとんどです。
一般的には通夜の挨拶よりも長めに話すことが多いです。
【例文】
本日はお忙しいところを、亡き夫○○の葬儀にご会葬くださいまして、誠にありがとうございます。
皆様にお送りいただき、故人も喜んでいることと存じます。
生前に故人が皆様から頂戴いたしましたご厚誼につきましても、深く感謝申し上げます。
今後は生前の故人同様、残された家族にも変わらぬご厚誼を賜りますよう、お願い申し上げます。
簡単ではございますが、御礼の言葉とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。
火葬を終えてからおこなう精進落としの席でも、喪主が挨拶をおこないます。通夜振る舞いと同じく、開式と閉式時に挨拶をおこないます。
【例文(精進落とし開式時)】
本日はお集まりいただき、誠にありがとうございました。
皆様のお力添えもあり、おかげさまで滞りなく葬儀・告別式を終えることができました。
ささやかではありますが、精進落としの席をご用意しましたので、お時間の許す限りおくつろぎいただければと思います。
本日は誠にありがとうございました。
【例文(精進落とし閉式時)】
本日はお忙しい中、お時間をいただきまして誠にありがとうございました。
ごゆっくりおくつろぎいただきたいところではございますが、このあたりでお開きとさせていただきます。
なお、四十九日の法要は○月○日を予定しております。皆様、本日は誠にありがとうございました。
お通夜や葬儀・告別式で読経をおこなう僧侶への挨拶も、喪主の大切な役目です。僧侶へ挨拶に伺うタイミングは、葬儀社のスタッフが案内してくれるケースが多いでしょう。
通夜や葬儀・告別式の開式前に僧侶の控え室に伺い、挨拶するのが一般的です。
【例文】
本日はお忙しいところご足労いただきまして、ありがとうございます。
どうぞよろしくお願いいたします。
家族葬における喪主挨拶はどのようにおこなえばよいのでしょうか。挨拶をおこなう際のポイントを紹介します。
家族葬における喪主挨拶のポイントは、何よりも簡潔にゆっくり話すことです。
早口で話してしまうと、聞き取れず内容が伝わりません。話す内容を詰め込みすぎると、何を伝えたいのかわかりづらいため、無理にたくさん話そうとしないことがポイントです。
また、意識してゆっくり話すようにしましょう。一文を短くする、複雑な言い回しを避けるなど、伝わりやすい簡潔な文章を心がけるのが大切です。
喪主挨拶で話すことをあらかじめ原稿やメモにする方は多いでしょう。
挨拶をおこなう際も、それらの原稿やメモを手元に用意し、見ながら挨拶しても問題ありません。
「人前に立つのは緊張する」「何をいうつもりか忘れてしまうのが不安」という方は、原稿やメモを用意し、挨拶中いつでも見られるようにしておくと安心でしょう。
冠婚葬祭の場面では、使ってはいけない言葉がさまざま存在します。
葬儀においても使ってはいけない言葉があるため、注意が必要です。どのような言葉が使ってはいけない言葉なのか、理由も合わせて紹介します。
葬儀の席では、避けた方がよい言葉として「忌み言葉」があります。
言葉には言霊が宿ると古くから言われ、口にしたことは現実のものとなると信じられてきました。
そのため、縁起の悪い言葉を口にすることで不幸を招くといわれています。
具体的な言葉としては、「死ぬ」「生きていた頃」といった直接的な生死に関わる表現が挙げられます。
これらの言葉は、「逝去」「生前、お元気だった頃」などの言葉で言い換えるとよいでしょう。
他にも以下に解説する重ね言葉・続き言葉や、不吉な言葉、死を連想させる言葉が忌み言葉に該当します。
日常的に使用する言葉も多く、意識せず使ってしまうこともあるため注意が必要です。
重ね言葉は連続した言葉や連続することをイメージさせる言葉で、不幸が重なることを連想させるとして葬儀では避けたほうがよい言葉です。
「またまた」「次々」「重ね重ね」「くれぐれも」「返す返す」「いよいよ」「つくづく」などが挙げられます。
また、続き言葉も同様に使用しないようにしましょう。
例として、「再び」「続いて」「また」「引き続き」などが挙げられます。
不吉な言葉や死を連想させる言葉も、葬儀にはふさわしくない言葉として使用は避けましょう。
例としては、「浮かばれない」「消える」「落ちる」「終わりに」「大変」などが挙げられます。
また、数字の「四」や「九」もそれぞれ「死」、「苦」を連想させるため避けましょう。
宗教や宗派によっても使用を避けるべき言葉があります。
今回は仏教や神式・キリスト教における避けるべき言葉を紹介します。
仏教での葬儀では、「迷う」「浮かばれない」という言葉は成仏できないという意味を連想させるため、ふさわしくないとされています。
また、「冥途」は仏教用語ですが、浄土真宗では冥土の概念がないため、使わないようにしましょう。
「成仏」「冥福」「供養」「往生」などは仏教用語のため、神式やキリスト教の葬儀では避けたほうがよいでしょう。
家族葬であっても、喪主の挨拶はマナーとして必要です。避けるべき言葉に気をつけて挨拶をおこないましょう。
宗教によっても使ってはいけない言葉は異なるため、自分の宗派を調べて挨拶の準備をすることが大切です。
今回は喪主挨拶家族葬を中心に解説しましたが、家族葬の費用や流れ、挨拶状の書き方などに関しても知っておくと安心です。
詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてみてください。