袈裟と御布施
2020.03.19
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四十九日までの7日毎、百か日、一周忌、お盆、彼岸、さらには祥月命日という法要は何故行われるのでしょうか。
祥月命日(しょうつきめいにち)とは1年に1回訪れる、故人様が亡くなった月日と同じ月日のことをいいます。
その根本にあるのは追善供養という考え方で、追善供養は故人に対して香・華・灯や供物を捧げることにより、冥界での裁きを受ける故人を助け、早く成仏していただこうとする気持の表れです。
つまり、追善の意味は生前に足りなかった故人の善を、残された者が補ってやるということです。
故人が戒名を受け、引導を渡されたその場で成仏したことになりますが、実際にはそれだけでは成仏できないということにもなります。
即身成仏とは矛盾いたしますが、これも仏教の面白いところかもしれません。
浄土真宗では追善供養は行いません。
なぜなら、故人は阿弥陀如来の本願によって成仏(往生)しているからです。
浄土真宗の法要とは、故人の仏事を仏縁として仏法に触れる機会であり、お寺様を囲み仏法をお聞きする場で、追善供養の場ではないとされています。
同様の意味で例えば墓地に卒塔婆を建てることもしません。
なぜなら卒塔婆は追善供養だからです。
※卒塔婆とは、お墓の後ろに並べて立てる縦長の木の板のこと
柩の正式な書き方は櫃もしくは櫃木です。
棺は物としての“ひつぎ”で、柩は遺体が収められた状態を指します。
柩は「一基・二基…(お墓と同じ)」「一櫃(き)・二櫃…」、「一棹(さお)・二棹…(箪笥と同じ)」「一架・二架…」と数えるのが正式です。
意味を知った上で、正しい漢字と正しい数え方を学んでいきましょう。