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葬儀保険「千の風」のコラムのページをご覧いただきありがとうございます。
葬儀は2日間かけておこなわれるものが一般的でしたが、昨今葬儀に対する人々の考え方にも変化が生じています。
本記事では、一日葬とはどういったものなのか、その流れや特徴、費用まで詳しく解説します。
目次
葬儀といえば、多くの方が想像するのはお通夜と告別式の2日間にわたっておこなわれるものでしょう。
お通夜は家族やごく親しい方のみで故人と最後の時間を過ごします。告別式は会社関係の方など多くの方に参列してもらって故人を送り出す儀式です。
このうちお通夜を省き、葬儀を告別式のみとして1日だけでおこなうものを一日葬といいます。
一日葬は、火葬のみの簡素な火葬式や、家族などのごく親しい方だけでおこなう家族葬など、葬儀に対する考え方が多様化するなかで生まれた一つの形です。
比較的小規模な葬儀となることが多いですが、家族葬とは異なり家族以外の方も参列できます。
一日葬はどのような内容でおこなわれるのでしょうか。流れに沿って具体的に見ていきましょう。
法律上、亡くなった方のご遺体は逝去から24時間経たないと火葬できません。
したがって、まずは安置所に搬送します。
安置所は葬儀所や公営・民間の安置施設、または自宅です。
ただし、ご遺体を搬送するには医師の作成した死亡診断書が必要なので、搬送前に受け取っておきましょう。
その間に葬儀社に連絡をしておきます。葬儀社にはご遺体の搬送を頼むこともできます。
安置が済んだら、葬儀社と打ち合わせをおこないます。
打ち合わせでは葬儀の形式や日程、会場などを決め、見積もりも出してもらいます。
葬儀社には故人の好みなども伝え、納得できる内容の葬儀にしましょう。
なお、葬儀は1日であっても会場は2日貸しが基本となるため、使用料は2日分かかる場合もあるので確認が必要です。
故人と関係のある友人・知人や職場などへも連絡しておきましょう。
また、火葬をおこなう際には市町村役場で発行する「火葬許可証」が必要です。
役場へ死亡届を出す際に火葬許可申請書を提出し、火葬許可証を発行してもらいましょう。
この手続きは葬儀社が代行してくれることもあります。
大切な方を亡くして気が動転しているときにこれだけの手続きをつつがなくこなすのは大変ですから、信頼できる方についていてもらうか、葬儀社に頼めることはできるだけ頼むようにするのがよいでしょう。
ご遺体をきれいに整えて棺に納めるのが「納棺」の儀式です。
湯灌でご遺体を清め、死化粧を施し、死装束を着せて棺に納めます。
棺の中に故人の愛用品やお気に入りの品などを一緒に納めてもよいです。
納棺の儀式は通常お通夜の際におこないますが、一日葬ではお通夜をおこなわないため、告別式の前に親族だけで集まっておこないます。
納棺のあと、告別式をおこないます。
僧侶の読経や弔辞、弔電の紹介、そして焼香というのが一般的な告別式の流れです。
焼香は喪主、遺族、参列者の順におこないます。
告別式が終わったら出棺です。棺に生花を飾り、霊柩車に乗せ、火葬場へと向かいます。
火葬場では僧侶がいれば読経してもらい、喪主から順に焼香をして火葬となります。
火葬が終わったらお骨上げです。
お骨上げとは遺骨を骨壺に納める儀式のことで、足から順番に骨を拾って納めていきます。
なお、お骨をお墓に納骨する際には「埋葬許可証」が必要です。
埋葬許可証はお骨上げの際に渡されるので、きちんと受け取っておきましょう。
次に、一日葬の特徴を解説します。
メリット・デメリットの両面があるのでぜひ参考にしてください。
お通夜・告別式と2日間かけておこなう通常の葬儀では、何かと慌ただしく過ぎてしまい故人と最後のお別れを惜しむ時間もなかなかとりにくいものです。
その点一日葬であれば、お通夜がない分時間に余裕ができ、故人と最後の時間をゆっくり過ごすことができます。
お通夜と告別式をおこなう場合、2日分の会場と料理を準備しなくてはなりませんが、一日葬は1日で済むのでそれらの負担がほぼ半分になります。
遠方からの参列者に対しても、日帰りが可能になるケースがあり、その場合は宿泊場所を用意する必要がありません。
会葬御礼も1日分だけ用意すればよいので、金銭的な負担は大きく減ります。
葬儀保険に関しては、こちらで詳しく紹介しているので参考にしてみてください。
葬儀保険「千の風」は、葬儀費用のご負担を軽減するための保険です。詳しくはこちらのページよりご案内しております。
こうした金銭的な負担もさることながら、大切な方を亡くした悲しみに耐えて2日間の葬儀をおこなうのは、遺族にとって精神的にも体力的にもかなりの負担です。
これを1日にすることで、そうした負担が軽くなるというのも大きなメリットといえるでしょう。
一日葬は比較的新しいスタイルの葬儀なので、従来の形にとらわれずに葬儀をすることが可能です。
例えば故人が好きだった音楽を流す、好きだったものを飾るなど、故人の生前のライフスタイルを葬儀に反映することで、故人を偲び、送る側にとっても満足のいく葬儀にすることができます。
従来のお葬式ではお通夜と告別式の2日間があるため、どちらかに予定を合わせられれば故人とのお別れが可能でした。
例えば告別式には予定が合わないのでお通夜だけ参列する、もしくはお通夜には間に合わないが告別式には何とか出席する、といった具合です。
しかし一日葬では葬儀が1日だけなので、こういったことができません。
すると、日程的に参列できなくなる方が出てくる可能性があります。この点は留意しておく必要があるでしょう。
仏式での葬儀を希望する場合、寺院によっては許可を得られない可能性もあります。
お寺ではお通夜・告別式という従来通りの流れを重視しているところも多いからです。
菩提寺がある場合、一日葬を認めてもらえるかどうかしっかり相談する必要があります。
一日葬の葬儀費用はトータルで平均837,702円となっています。
これは直葬の350,894円を大きく上回るものの、一般葬の1,445,252円、家族葬の1,001,801円に比べるとかなり抑えられており、費用面での負担が少ないことがわかります。
特に、規模の面でも費用面でも「小さいお葬式」として注目されている家族葬をかなり下回っているのは注目に値するでしょう。
データ出典:「2022年調査 葬儀に関するアンケート」より(https://ansinsougi.jp/p-293)
一日葬ではどのような点に注意したらよいのでしょうか。 喪主と参列者、それぞれの注意点を解説します。
一日葬は1日で告別式から火葬・お骨上げまでをおこなうため、4~5時間かかることも珍しくありません。
そのため正午頃から葬儀を始めることが多いのですが、これは仕事をしている方が多い時間帯でもあります。
したがって、特に参列をお願いしたい方にはスケジュール調整ができるよう可能な限り早い連絡が必要です。
一日葬といっても決してカジュアルなものではなく、内容は通常の告別式と同じで、マナーは一般葬と変わりありません。
仮に「平服でお越しください」といわれたとしても、きちんとした服装で参列する必要があります。
葬儀に参列する際の服装について、詳しくはこちらをご覧ください。
一日葬というものを今回初めて知ったという方もいるかもしれません。
葬儀にはさまざまな形があり、またそれぞれに注意すべき点があります。
身内の不幸は多くの場合急に訪れるものですから、事前の知識なくして納得のいく葬儀をおこなうことは難しいでしょう。
もしものときに後悔のないよう、ぜひしっかりとした知識を身に着けておきたいものです。
また、葬儀といえば費用も気になるところ。いざというときに慌てないよう、葬儀保険についても知っておきましょう。