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葬儀保険「千の風」のコラムのページをご覧いただきありがとうございます。
四十九日のあとにおこなわれるのが一周忌で、一般的に年忌法要のなかでも特に重要であるとされています。
本記事では、一周忌をおこなう意味や準備、当日の流れなどについて解説します。
目次
一周忌は年忌法要の一つで、故人が亡くなってから1年目の命日におこなう法要です。
この一周忌をもって忌明けとなり、それまでは喪に服すことになります。
家族の他に親戚や知人、故人と親しかった方も参列し、僧侶の読経、焼香、お斎という流れになるのが一般的です。
命日が平日で参列者の多くが出席できない場合は、命日に近い休日に営むこともできます。 そのときは命日よりも前倒しするのが一般的です。
一周忌とよく混同されるのが「一回忌」ですが、こちらは故人の亡くなった日のことを指します。
命日を数える意味合いがあり、一周忌は二回忌ということもできます。
一周忌当日の具体的な流れを確認しておきましょう。
僧侶は祭壇の前に座ります。
祭壇に近い上座に故人と縁の深い方が座る形になります。
また、祭壇を中心として右側に施主や遺族、親族が座り、左側が近親者や友人・知人の方が座る席になります。
友人や知人が参列する場合は、施主が一周忌法要の挨拶をおこないます。
挨拶の際は、長々と話すことは控えましょう。
「本日はお忙しい中お集まりいただきありがとうございます。これより(戒名)の一周忌法要を始めさせていただきたいと思います。本日は○○寺から住職の○○様にお経をお願いしております。それでは○○様お願いいたします。」
故人の名前に関しては、戒名で呼ぶのが一般的に正しい作法です。
初めの挨拶が終わったら僧侶の方にも挨拶と一礼をし、読経と焼香が始まります。
焼香は最初施主がおこない、そのあとは上座に座っている方から順番におこなっていきます。
僧侶のお話を聞きます。
お話が終わったら、施主が終了の挨拶をおこないます。
「本日は皆さまのおかげで、無事(戒名)の一周忌法要を終えることができました。故人も皆さまに集まっていただけて喜んでいると思います」
このあとの予定を簡単に述べておくとよいでしょう。
墓地が近い場合は、お墓参りをする場合があります。
会場が別の場合は移動し、食事をします。
一周忌法要では、しっかりとした事前準備が必要になります。
1ヵ月程度の期間を想定して計画的に準備をしていきましょう。
一周忌法要は満1年目の命日におこなうのが一般的には正式な形ですが、平日に一周忌の法典をおこなう場合は、日時を前倒しして土日祝日に営むことが多いです。
親族の方にも確認して日程を決めましょう。
自宅でおこなうのか、ホテルやお寺などの場所を借りるのかを決めます。
参列者の人数や交通の便などを考慮して決めるとよいでしょう。
菩提寺がある場合は連絡して読経の依頼をおこないましょう。
菩提寺がない場合は、知人からお寺を紹介してもらったり、葬儀のときお世話になったお寺に相談するとよいでしょう。
インターネットでお坊さんに依頼できるサービスもあるので、自分に合った方法を探しましょう。また、 お寺側の都合もあるので、早めに依頼するようにしましょう。
会食の準備をおこないます。
自宅やお寺で営む場合は、仕出し料理を注文するか料理店に移動する形になります。
予約をする際に、一周忌法要の会食であることを必ず伝え、伊勢エビや鯛といったおめでたい意味を持つ料理を避けてもらうようにしましょう。
引き出物は、香典に対するお礼の意味もあります。
石鹸やタオル、洗剤の他、カタログギフトなどが一般的です。
お布施とは、僧侶にお渡しするお礼のことです。
お布施(お経のお礼)、お車代の他、僧侶がお斎を辞退した場合は御膳料も用意します。お布施は3万円程度、お車代は5千円~1万円、御膳料は5千円~2万円が目安です。
供花やお供えは前日までに手配します。
お供えは参列者で分けられる小分けのお菓子などが一般的です。
その他、お線香や果物、故人が好きだったお酒やタバコなどを供えることもあります。
お布施は本来僧侶への感謝の意を表すものなので、金額が決まっているわけではありません。
目安はあるものの菩提寺とのお付き合いや地域によっても異なるので、あくまで参考に留めておくようにしましょう。
事前に寺院に確認したり、親類の年長者に聞いておくのもよいでしょう。
一周忌法要のお布施相場は3万~5万円とされており、同時に納骨をおこなう場合は、1万円から5万円ほど多く包む場合もあります。
また、自宅に来てもらう場合はそれとは別にお車代として5千円~1万円ほど渡すこともあります。
一周忌ではお供え物も忘れずに用意する必要があります。
ここでは選び方と贈る際の注意点を確認してみましょう。
生花は最も定番のお供え物の一つです。
一周忌法要では1万2,000~2万円のお花が相場となっていますが、立場によって多少変動します。故人との関係を考慮して選ぶようにしましょう。
花瓶を用意する手間を省くため、花束ではなくカゴ花にするのがおすすめです。
スペースの問題もあるので、購入する前に施主に生花を贈りたいと伝え、問題ないか確認しておきましょう。
依頼する際は一周忌法要の花であることを伝えておくようにし、ジャスミンなど香りの強い花やバラなど棘のある花は避けるのがマナーです。
甘い物が貴重だった時代から、お菓子は神仏へのお供え物に選ばれてきており、近年でも定番の品の一つです。
お菓子のお供え物は3,000円~5,000円が相場です。
注文する際に法要のお供え物であることを伝えて適した包装をしてもらいましょう。
法要のあとに参列者で分けることを想定し、小分けになっているものを選ぶと便利です。故人が好きだったもの、地域で有名なお菓子の中から、日持ちする物を選びましょう。
線香やロウソクは日頃の供養に欠かせないものであり、一般的にお供え物としてよく選ばれています。
3,000円~5,000円が相場です。
予算内のなかで、木箱入りなど見栄えのする物を選びましょう。
インターネット通販などでも気軽に購入できますが、線香やロウソクはいろいろな種類があるので、専門家に相談できる専門店で購入するのがおすすめです。
参列するときのマナーについて確認しておきましょう。
法要の連絡がきたら、できるだけ早く返事をするよう心がけましょう。
電話連絡の場合はその場で返答するか、後日あらためて連絡します。
案内状の場合は必ず指定の期日までに返信はがきを送ります。
施主と親族は喪服を着用するのが一般的ですが、参列者として招かれた場合は喪服、または略式喪服を着用します。
ネクタイは黒を選びましょう。
一周忌法要では「香典」という言葉は避けましょう。
香典は亡くなった方が仏になる前、四十九日法要までのお供えのことで、それ以降の法要では「お供え」または「御仏前」と呼ぶことになります。
金額は故人との関係性、自分の年齢や会食の有無によって変わります。
一周忌法要では上記の理由から「香典返し」という言葉も使わず、「引き出物」と呼びます。
一周忌のお返しは、遠方から参列される方が多いときは、軽量で嵩張らないものが選ばれています。
一周忌法要は亡くなった方の冥福を祈るためにも非常に重要な法要です。
滞りなく進められるように、あらかじめ全体の流れを確認し、準備はできるだけ早く始めるようにしましょう。
お布施やお供えは地域差などもあるので、相場は参考に留めて親類やお寺に確認するようにしましょう。
一周忌法要について知っておけば、参列する側になったときも落ち着いて行動できるでしょう。
ここまでご覧いただきありがとうございました。