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葬儀保険「千の風」のコラムのページをご覧いただきありがとうございます。
初盆は故人の関係者にとっては特別なお盆です。
初盆に何をするべきか、香典を準備するときのマナーなどが分からない方も少なくありません。
本記事では、初盆について詳しく説明します。
目次
初盆とは、故人の死後四十九日の忌明けを過ぎてから初めて迎えるお盆のことです。
新盆とも呼ばれ、お盆の時期は地域によって異なるケースもあるものの、一般的には8月13日から16日までを指しています。
四十九日の期間とお盆が重複している場合には、翌年のお盆が初盆になります。
通常、お盆にはお墓参りや仏壇の掃除、お供えなどをしますが、初盆では日によってこれ以外の行事もおこないます。
まず、13日は盆の入りといわれる日であり、先祖の霊を自宅に迎える日です。
そのため、盆棚の準備や迎え火を焚くなど、地域によって先祖の霊を自宅に招く準備をしなければなりません。
14日と15日は、普段どおりお墓参りをしたり、親戚知人を招待して法要や会食をおこなったりする日です。
僧侶を招いて法要をおこない、会食をするのが一般的な流れです。
最終日の16日は盆明けと呼ばれ、先祖の霊を見送る日です。
地域によって何をするかは異なりますが、一般的には夜が更けてから送り火を焚いたり、精霊流しをしたりします。
初盆には、香典を包んで祭祀承継者に渡すのが一般的です。
故人との関係性にもよりますが、初盆で法要や会食に招かれた場合には持参するようにしましょう。
ここでは、初盆に持参する香典袋の書き方についてみていきます。
初盆・新盆で香典を包む場合には、表書きは「御仏前」や「御供」、もしくは「新盆御見舞」にするのが一般的です。
ただし、神道であれば「御玉串料」、キリスト教の場合には「御花料」となりますので、先方の宗教をきちんと確認しておきましょう。
なお、水引は白と黒の結び切りで、文字色は濃い黒の墨色を使用します。
贈り主の名前は、水引の下の真ん中にフルネームで記載します。
団体の場合、3人以内ならば連名、4人以上であれば代表者氏名と「外〇名」と代表者をぬいた人数を記載します。
会社の部署などで贈る場合は会社名の左側に「〇〇部一同」や「〇〇有志」と書くのが一般的です。
不祝儀袋の中袋には、表側に金額を記入します。
また、裏側には自分の住所や氏名を記入しますが、個人で贈る場合には郵便番号と住所、氏名を左下に記載し、団体で贈る場合には団体名と代表者氏名に加えて、「外〇名」と代表者をぬいた人数を記載しましょう。
ちなみに、中袋がない場合には、表側に表書き、裏側に住所と名前、金額を記載しましょう。
いずれの場合も、金額は「金壱萬円也」などのように、漢数字で記載するのが一般的です。
初盆の香典は、故人との関係性によって金額が変わってきます。
以下では、それぞれのケースでのおおよその金額をみていきましょう。
故人が自分の親であれば5~10万円、兄弟姉妹ならば1~2万円程度が相場です。それ以外の親族であれば、5,000~1万円程度を包むとよいでしょう。
故人が2世代離れている祖父母や3親等の叔父・叔母であれば、5,000~1万円が相場です。
血のつながりがなく、知人や友人、あるいは近所の人といった比較的希薄な関係性であれば、5,000円未満を目安に包みます。
会社の関係で香典を包む場合、相手が上司ならば5,000~1万円、上司の家族や同僚、部下であれば5,000円前後と目安とするとよいでしょう。
なお、いずれのケースでも、会食に招待されているのであれば、上記金額に加えて1~2万円程度を追加します。
初盆で香典を準備するときのマナーについてご紹介します。
香典は不祝儀袋で包みましょう。不祝儀袋は金額によって装飾の華やかさが異なります。
既製品を購入するときは、だいたいどれくらいの金額がふさわしいのかが記載されていますので、きちんと確認して包む金額に応じたものを選びましょう。
いずれの場合でも、水引は白黒の結び切りを選びます。
通常、薄墨は故人が亡くなって間がないときに使います。
具体的には、四十九日までは涙が乾かないという意味を込めて薄墨を用いますが、初盆は四十九日を過ぎているため、濃墨を使っても差し支えありません。
香典として包むお札は、銀行で用意する新札を使いません。
故人が亡くなることを予測して準備をしていたと思われないようにするためです。
状態がきれいなお札ならば、真ん中で折るとよいでしょう。
準備した香典は、袋の表面に対してお札の肖像画が下になるようにして入れます。
これは、故人の死を悼み、顔を伏せる状態を意識しています。
具体的な包み方やお札の入れ方について知りたい方は、下記の記事も参考にしてみてください。
参考:香典の包み方とは?中袋がない場合の包み方や注意点を解説
初盆に香典を渡す場合、渡し方やタイミングをどうすればよいのでしょうか。
以下で、具体的にみていきましょう。
初盆の法要に招待されて当日に渡す場合には、訪問して施主に挨拶をするタイミングで香典を渡すのが一般的です。
その際、香典はきちんと袱紗に包み、招待されたことへの感謝の気持ちと、仏前に備えてほしい旨を挨拶のあとに伝え、袱紗を開いて相手に向けて不祝儀袋を渡すようにします。
香典を渡すタイミングや、詳しい渡し方について知りたい方は、下記の記事も参考にしてみてください。
参考:香典の正しい渡し方とは?渡すタイミングや場面別の渡し方を解説
初盆の法要に招待されたものの都合が合わずに欠席した場合や、そもそも招待を受けていなかったが故人と親しかったので香典だけは届けたいという場合には、当日ではなく後日渡すようにしたほうがスマートです。
このような場合は、渡すときに参列できなかったお詫びや遅れたことへのお詫びを一言添えるとよいでしょう。
郵送で渡すのであれば、初盆から1週間以内に贈るようにしましょう。
具体的な郵送時のマナーについて詳しく知りたい方は、下記の記事の参考にしてみてください。
参考:香典は郵送してもよい?香典を郵送するときの注意点を解説
初盆で香典ではなく、お供え物を渡すときにはどうすればよいのでしょうか。
以下で、詳しく見ていきます。
品物を贈る場合にも掛け紙(のし紙)をつけます。水引は不祝儀の白黒か黄白の結び切りのものを使いましょう。
誰からのお供えなのかが分かるように、外のしにするのが一般的です。
お供え物の表書きは、「御供物」または「御供」とするのが一般的です。水引の下には、贈り主の名前をフルネームで記載しましょう。
初盆のお供えの相場は、一般的には3,000~5,000円程度、特に親しい間柄であれば1万円程度となっています。
お供え物と香典の両方を持参する場合は、香典の金額は控えめにしましょう。
お供え物は、お盆のお供え物として定番の五供やお花、お菓子などが一般的です。贈答用のお線香やろうそく、乾麺や乾物、地域によっては提灯などが供えられることもあります。
お供え物を渡す場合、法要に招かれているのならば当日、そうでなければ初盆法要の一週間前から前日までに先方に届くように手配しましょう。
初盆では、上記以外にどのような点に気をつければよいのでしょうか。
初盆の服装は、喪が明けていないときには喪服を着用します。
大人は準喪服や略喪服、子供は制服を着用します。
喪が明けているときや身内だけの気軽な法要であれば、落ち着いた色柄の平服でも問題ありません。
このように親族や特に親しい方が亡くなった場合、初盆には法要や会食に招かれることもあります。
故人と親しかった場合には招待を受けていなくても、香典を包むのが一般的です。
故人が亡くなった時期によっては、日が空きすぎて初盆のことを忘れてしまう可能性もありますので、きちんとスケジュールに組み込んでおきましょう。