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般若( はんにゃ )と彼岸(ひがん)とは?|ベル少短 かわら版 VOL.4

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《般若》( はんにゃ )

日本人に最も良く知られた仏教の経典は、「般若心経」でしょう。
般若とはサンスクリット語の“プラジュニャー”(その俗語形であるパーリ語の“パンニャー”)の音訳語でその意味は智慧(ちえ)です。
ところが、古来「般若」の語は僧侶のあいだで酒の隠語として使われ、最近はそれが一般化したようです。
釈迦が制定した五戒の一つに飲酒がいましめられていますが、なぜか日本のお坊さんたちは、お酒に対して寛容であり、「智慧のつくお湯」即ち般若湯(はんにゃとう)と称して、よく飲んでいらっしゃいます。

どうぞ、皆様方も大いに智慧をつけてください…ただし、ほどほどに!
般若といえば、角をはやした鬼女の能面を「般若の面」といいますが、最初にこの面を作ったのが般若坊という人物だといわれています。

《彼岸》(ひがん)

春分の日、秋分の日を「中日」とし、その前後三日を合わせた七日間を、 彼岸といい、寺院においては「彼岸会」がおこなわれ、(日本独特の行事) 善男善女は、墓参りをする習慣があります。
彼岸の語は到彼岸の略で、迷いの此岸(しがん=この世)を去って、悟りの彼岸(あの世=浄土)に到るの意で、サンスクリット語の“パーラミター”を音訳したのが波羅密多(はらみった)です。
上記の般若心経の正しい経典名が「摩訶般若波羅密多心経」なのです。
それでは、なぜ彼岸会がこの中日に行われるのでしょうか?
この日には、太陽は真西に沈み、その方角には極楽浄土がありますので真西に沈む太陽を眺めつつ、ご先祖様を追憶しようというところから春と秋のお彼岸の行事が行われるようになりました。

ちなみのお彼岸のお供えぼたもちとおはぎの違い判りますか?
簡単に言うと季節による呼び方の違いで「ぼたもち」は春の呼び方、「おはぎ」は秋の呼び方となります。
各季節の花を模した呼び名となっています。

そして実は夏と冬にも呼び名がありそれぞれ「夜船」、「北窓」といいます。
こちらは花からの由来ではありません。
もちをいつついたのかわからない→船がいつ着いたのかわからないから夏は「夜船」もちをいつついたのかわからない→月が見えないからわからない→月が見えないのは窓が北側にあるから冬は「北窓」といいます。

夏と冬は言葉遊びで一見わかりにくいですね。。
お彼岸が特別な事で砂糖も貴重な時代だったこその発想であったのでしょう。